二次関数の最大値と最小値の場合分けについて

グラフが下に凸の場合です。上に凸の場合は最大値を最小値、最小値を最大値と読み替えます。

最大値

最大値は、軸と区間中点との位置関係で場合分けし、軸から最も離れた区間内のXの値に対応する Y の値を求める。

① 軸が区間中点の左側にある場合は、区間始点より終点の方が軸からより離れているため、区間終点のXの値に対応するYの値が最大値になる。

② 軸が区間中点と一致する場合は、軸からの距離が区間始点と終点双方とも同じであるからこれら双方のXの値に相当するYの値が最大値になる。

③ 軸が区間中点の右側にある場合は、区間終点より始点の方が軸からより離れているため、区間始点のXの値のときのYの値が最大値になる。

最小値

最小値は、軸が区間に含まれるか否かで場合分けする。

① 軸が区間に含まれる場合は頂点のY座標が最小値である。

② 軸が区間外にある場合は軸に最も近い区間内の X の値に対応する Y 座標が最小値である。

因数分解いろいろ その3

$x^2-7xy-18y^2$

掛けて-18、足して-7になる整数の組を考えます。

掛けて18になる組み合わせは1×18、2×9、3×6です。

この中から、掛けた結果がマイナスになることと、足して-7になる組み合わせを考えると、それは2と-9ということになります。

即ち、$x^2-7xy-18y^2$=(x+2y)(x-9y)ということになります。

因数分解いろいろ その2

$9a^2-24ab+16b^2$

最初と最後の項がある数の2乗になっていたら、係数が奇数になっている項の係数のプラス平方根と係数が偶数になっている項の半分を掛けたものが2番目の項の係数になっているときは$(最初の項の平方根±最後の項の平方根)^2$の型に因数分解できます。

なお、$±$は2番目の項の±に依存します。

最初の項の係数のプラス平方根は3、最後の項の係数の半分は8で$3×8=24$で2番目の項の係数の絶対値24に一致します。

即ち、

与式$=(3a-4b)^2$

2次関数と1次関数の交点

二次方程式と一次方程式の連立方程式の解の和は$-\displaystyle \frac{xの係数}{x^2の係数}$で求めることができます。

$例えば、y=\displaystyle \frac{1} {3}x^2とy=x+6の連立方程式y=\displaystyle \frac{1} {3}x^2-x-6=0の場合、解の和は-\displaystyle \frac{-1}{ \displaystyle \frac{1} {3}}=3$です。

$y=\displaystyle \frac{1} {3}x^2と連立を組む一次式の傾きが変わらない場合①、切片の値が変わったとしても-\displaystyle \frac{xの係数}{x^2の係数}の値は変わりません。$

$そして、仮に①が原点を通るのであれば、和が3ですから交点のx座標は瞬時に3とわかります。$

詳しいことを知りたければ「解と係数の関係」で検索してください。

以下なぜか、説明します。

$y=ax^2$と$y=bx+c$の交点の$x$座標は$ax^2-bx-c=0$の解です。

$x=\displaystyle \frac{b±\sqrt{b^2-4ac} }{2a}$

$二つの解をたすとルートが消えて\displaystyle \frac{b}{a}$になります。

また、$y=ax^2$と$y=bx+d$の交点の$x$座標は$ax^2-bx-d=0$の解です。

$x=\displaystyle \frac{b±\sqrt{b^2-4ad} }{2a}$

$こちらも二つの解をたすと\displaystyle \frac{b}{a}になります。$

これらのことから一般的に「A+B=C+D」ということができます。

$なお、ax^2+bx+c=0の二つの解をα,βとすると次の等式が成り立ちます。$

$ax^2+bx+c=a(x-α)(x-β)=0$

解とは$x$の値ですから当然ですよね。

$で、a(x-α)(x-β)を展開するとa{x^2-(α+β)x+αβ}になりますから、$

$ax^2+bx+c=a{x^2-(α+β)x+αβ}=ax^2-a(α+β)x+aαβ=0です。$

すなわち恒等式の性質からxの係数について$b=-a(α+β)$が成り立ちますから、

$α+β=-\displaystyle \frac{b}{a}$が成り立ち、解の和は$-\displaystyle \frac{xの係数}{x^2の係数}$で求められることがわかります。

展開問題 $(x+y+z)(-x+y+z)-(x+y-z)(x-y+z)$

$-(x+y-z)(x-y+z)$の$-を+$に変え、$(x-y+z)$に$-1$をかけます。

カッコ内文字の順序を入れ替え、和と差の積(●+▲)(●-▲)の型に持ち込みます。

$=(y+z+x)(y+z-x)+(y-z+x)(y-z-x)$

$=(y+z)^2-x^2+(y-z)^2-x^2$

yzの項は消えてしまうので、2乗項だけが残ります。

$=-2x^2+2y^2+2z^2$