令和7年度秋田県公立高等学校入学者選抜 学力検査問題 数学 大問1~2解説

1

(1)

$-2\times(4-7)$

$=-2\times(-3)$

$=6$

(2)

$5a+2b-2(3a-b)$

$=5a-6a+2b+2b$

$=-a+4b$

(3)

x を2倍して3を加えた数は$2x+3$であり、$y$はこの数$2x+3$より大きいから、

$y>2x+3$

(4)

a について解くとは、aを左辺、a以外の項を右辺に移項した後で、aの係数で両辺を割り$a=ほにゃらら$の形にすることである。

$4a+5b=8$

→ (移項)$4a=-5b+8$

→ (aの係数4で両辺を割る)$a=\displaystyle\frac{-5b+8}{4}$

→ (8は4で割り切れるので次のように回答してもよい)$a=-\displaystyle\frac{5}{4}b+2$

(5)

$\displaystyle\sqrt{18}-\frac{4}{\sqrt{2}}$

$=\sqrt{2\times3^2}-\displaystyle\frac{4\sqrt{2}}{\sqrt{2}\sqrt{2}}$

$=3\sqrt2-\displaystyle\frac{4\sqrt{2}}{2}$

$=3\sqrt2-2\sqrt2$

$=\sqrt2$

(6)

$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 3x + y = 5 -①\\ x – 2y = 11 -②\end{array} \right. \end{eqnarray}$

$①×2+②$

$6x+2y=10$

+

$x-2y=11

$7x=21$

$x=3-③$

③を①に代入して

$3\times3+y=5$

$y=5-9=-4$

∴ $\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x = 3\\ y = -4\end{array} \right. \end{eqnarray}$

(7)

$3x^2-x-1$は因数分解できないので、$3x^2-x-1=0$の解は解の公式を使い、

$\displaystyle =\frac{1±\sqrt{1-4\times3\times(-1)}}{2\times3}$

$\displaystyle =\frac{1±\sqrt{13}}{6}$

(8)

$x^2-2x-3$は$(x-3)(x+1)$と因数分解できる。これに$x=1+\sqrt{5}$を代入して、

$(1+\sqrt{5}-3)(1+\sqrt{5}+1)$

$=(\sqrt{5}-2)(\sqrt{5}+2)$

$=5-4=1$

(9)

碁石をよくかき混ぜるとは、50個の碁石を抽出する前後で全体の碁石の数(白い碁石と黒い碁石を足した数)の中に占める黒い碁石の数の割合が変わらないといいうことである。

白い碁石の数を$x$個とすると、50個の碁石を抽出する前の黒い碁石の全体に占める割合は$\displaystyle\frac{100}{x+100}$、また抽出後の黒い碁石の全体に占める割合は$\displaystyle\frac{7}{50}$であるから、

$\displaystyle\frac{100}{x+100}=\frac{7}{50}$が成り立つ。

$7(x+100)=50\times100$

$7x=5000-700$

$\displaystyle x=\frac{4300}{7}≒614≒610$

(10)

(11)

PQ、QRとABとの交点をそれぞれS、Tとすると、∠ASP=65°=∠QSB、

∠QSB+∠Q=65°+60°=125°=∠ATR(外角定理)=x+∠B=x+90°

∴ $x=125°-90°=35°

(12)

ガラス玉4個の体積は、

$\displaystyle \frac{4・3^3・π}{3}・4$

$=16・9π$

水面の上昇を$x$cmとすると以下の等式が成り立つ。

$8^2π・x=8・2・4π・x=16・9π$

$\displaystyle x=\frac{9}{4}$

したがって、容器の底から水面までの高さは、

$10+\displaystyle \frac{9}{4}$

$=\displaystyle \frac{49}{4}$

2

(1) 不正解数は$20-x$と表すことができるから、

$10x-5(20-x)$

(2)

ア $n+1$

イ $n+2$

ウ n+n+2=2n+2=2(n+1)

n +1は真ん中の整数だから,2( n +1)は真ん中の整数の2倍である。

(3)

①点Aを中心とし、BCの一部を弦に持つ円を描く。

②①で描いた円とBCとの二つの交点から等距離にあるAとは反対側の任意の交点を描き点Dとする。

③ADとBCとの交点をPとする。

(4)

ア $a<0,b>0$ |a|>|b|のときは負 ×

イ 負-正で必ず負になる ×

ウ 正-負で必ず正になる 〇

エ 負×正で必ず負になる ×

A(4,3) B(0,1)を通るから、

$y=\displaystyle \frac{3-1}{4-0}(x-0)+1$

$y=\displaystyle \frac{1}{2}x+1$

引き算をするときの注意

10-5-2はいくらでしょう。

A君は前から順番に計算して答えが3になりました。

B君は5-2=3を計算して3を10から引いて答えが7になりました。

中学生のC君は-5-2=-7を計算して10から7を引いて答えが3になりました。

B君だけが間違えていますが、敗因はどこでしょう。

それは-5-2を計算しないで、5-2を計算してしまったことです。

これは10-(5-2)を計算したことになります。

10-(5-2)=10-5+2≠10-5-2ですからね。

$\sqrt{a}×\sqrt{b}=\sqrt{ab}なら\sqrt{a}+\sqrt{b}=\sqrt{a+b}?$

いいえちがいます。

例えば、$\sqrt{1}=1,\sqrt{4}=2$ですから、$\sqrt{1}+\sqrt{4}=1+2=3$です。一方、$\sqrt{1+4}=\sqrt{5}は2.236….$ですから、$\sqrt{1}+\sqrt{4}=\sqrt{5}$は成り立ちません。したがって、$\sqrt{a}+\sqrt{b}=\sqrt{a+b}$も成立しないのです。

正負の乗除確認問題

$① 4×(-2)×(-10)=80$

掛け算割り算はマイナスの数で答えの正負が決まります。マイナスの数が奇数なら答えもマイナス、マイナスの数が偶数だったら答えはプラスです。

$②(-9)÷3×3=-9$

割り算は掛け算に直して計算すると間違えにくい。先に3×3を計算してから-9で割るのは、(-9)÷3÷3を計算することになってしまいます。

$③\displaystyle\frac{7}{2}÷\frac{21}{8}=\frac{7×8}{2×21}=\frac{4}{3}$

逆数に直さないで答えを出すには、$\displaystyle\frac{最初の分子×次の分母}{最初の分母×次の分子}$と書き出して約分します。

$④(-5)^2×(-2^2)=25×(-4)=-100$

$(-5)^2=(-5)×(-5)、(-2^2)=(-2×2)のことです。$

$⑤(\displaystyle\frac{5}{6}-\frac{1}{3}×18=15-6=9$

かける数がかけられる数の共通倍数のときはかっこの中を計算してからかけるのではなく、かける数をかけられる数に分配してかけた方が早いかもです。

展開公式$(a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd$なわけ。

2+3、式の数字各々に5を掛けると、

2×5+3×5

でも、いちいち×5を2回繰り返すの面倒なので、

5(2+3)

と表す約束事になっています。

5と(の間には×が省略されています。

これらの約束事をうろ覚えにしていると勉強が先に進まないのでしっかり覚えることです。

同じように、2+3の式の数字各々に7をかけるときは7(2+3)と表します。

5(2+3)と7(2+3)をたしたものは、

2+3の式の数字各々に5と7をそれぞれかけることになりますが、

2×5+2×7+3×5+3×7と書き出すのは面倒なので

(2+3)(5+7)と表すことになっています。

即ち、

(2+3)(5+7)=2×5+2×7+3×5+3×7です。

2+3=5、5+7=12ですから、実際は5×12を計算すればいいのですが、

(a+b)(c+d)を計算するときはこの方法が生きてきます。

これを式を「展開する」といいます。

通分すべき問題を通分しないで解く

$\displaystyle\frac{(a-1)(a-2)}{3}-\frac{(a-1)(a-2)+5}{4}$

計算を通分で行うと計算が終わるまで分母を表示しないとならないので別の方法を紹介します。

まず、3と4の最小公倍数12を各項にかけます。

$4(a-1)(a-2)-3\lbrace(a-1)(a-2)+5\rbrace$

$=4(a-1)(a-2)-3(a-1)(a-2)-15$

$4(a-1)(a-2)-3(a-1)(a-2)$は同類項ですから、

$=(a-1)(a-2)-15$

展開して、

$=a^2-3a+2-15$

$=a^2-3a-13$

最初に12をかけたので、最後に12で割って答えにします。

$\displaystyle\frac{a^2-3a-13}{12}$

すべて展開しないで解く問題

$(a^2+a+1+\displaystyle\frac{1}{a}+\frac{1}{a^2})(a^2-2a+3-\displaystyle\frac{4}{a}+\frac{5}{a^2})$を展開したときの$a$の係数を求めなさい。

降べきの順に並んでいることを確認し、掛けてxについての同類項になる項の和だけを計算します。

$a^2\cdot(-\displaystyle\frac{4}{a})+a\cdot3+1\cdot(-2a)+\displaystyle\frac{1}{a}\cdot a^2$

$=-4a+3a-2a+x=-2a$

即ち、答えは$-2$