すべて展開しないで解く問題

$(a^2+a+1+\displaystyle\frac{1}{a}+\frac{1}{a^2})(a^2-2a+3-\displaystyle\frac{4}{a}+\frac{5}{a^2})$を展開したときの$a$の係数を求めなさい。

降べきの順に並んでいることを確認し、掛けてxについての同類項になる項の和だけを計算します。

$a^2\cdot(-\displaystyle\frac{4}{a})+a\cdot3+1\cdot(-2a)+\displaystyle\frac{1}{a}\cdot a^2$

$=-4a+3a-2a+x=-2a$

即ち、答えは$-2$

解の公式導入

$ax^2+bx+c=0$

$a(x^2+\displaystyle\frac{b}{a}x)+c=0$

$a(x+\displaystyle\frac{b}{2a})^2-\frac{b^2}{4a}+c=0$

$a(x+\displaystyle\frac{b}{2a})^2=\frac{b^2-4ac}{4a}$

両辺を$a$で割り、

$(x+\displaystyle\frac{b}{2a})^2=\frac{b^2-4ac}{4a^2}$

両辺の平方根をとり、

$(x+\displaystyle\frac{b}{2a})=±\frac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$

$x=-\displaystyle\frac{b}{2a}±\frac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$

$x=\displaystyle\frac{-b±\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$

二点を通る1次関数

(1,2)と(5,6)を通る直線は、

傾きは$\displaystyle\frac{5-1}{6-2}=1$

$x=1$のとき$y=2$ですから$y=(x-1)+2$

また、$x=5$のとき$y=6$ですから、$y=(x-5)+6$とも表すことができます。

$x$と$y$に値を代入して等式が成り立つような形に無理くりしてしまう…そんな感覚です。

そして、これらどちらも$y=x+1$になります。

一般に、

$(a,b)$と$(c,d)$を通る直線の式は、$y=\displaystyle\frac{d-b}{c-a}(x-a)+b$または$y=\displaystyle\frac{b-d}{a-c}(x-c)+d$と表すことができます。

また、$y=\displaystyle\frac{d-b}{c-a}x+A-①$とおき、$(a,b)$を代入すると、

$A=-\displaystyle\frac{d-b}{c-a}a+b$ですから、

①は$y=\displaystyle\frac{d-b}{c-a}x-\displaystyle\frac{d-b}{c-a}a+b$

すなわち、$y=\displaystyle\frac{d-b}{c-a}(x-a)+b$となります。

$y=ax^2$ 変化の割合

$y=ax^2$でxの値がbからcに変化したときの変化の割合は

$a(b+c)$と表すことができます。

それはなぜかを説明します。

変化の割合は$\displaystyle\frac{yの増加量}{xの増加量}$ですから、

上のケースの場合は、$\displaystyle\frac{ac^2-ab^2}{c-b}$です。

$\displaystyle\frac{ac^2-ab^2}{c-b}$

分母をaで括って、

$\displaystyle\frac{a(c^2-b^2)}{c-b}$

$c^2-b^2$を因数分解して、

$=\displaystyle\frac{a(c-b)(c+b)}{c-b}$

約分して、

$=a(c+b)$

数字が大きくなった時など、原理原則に立ち返りいちいちオーソドッククスに計算していたんでは余計に時間がかかったり、計算間違いにもなりかねません。

覚えおくといいと思います。

$y=x^2$ $-2≦x≦3$のときのyの値域(変域)を求めてください。

yの値域を求めることは、yの最小値と最大値を求めて最小値≦y≦最大値と表示することです。

$y=x^2$は上に凸の放物線ですから、$x=0$でyは最小値0、$x=3$でyは最大値9をとります。

したがって答えは0≦y≦9です。

$-2≦x≦3$の表示につられてかどうかはわかりませんが、4≦y≦9としていまう生徒さんが多いので気をつけましょう。