展開公式(a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bdなわけ。

2+3、式の数字各々に5を掛けると、

2×5+3×5

でも、いちいち×5を2回繰り返すの面倒なので、

5(2+3)

と表す約束事になっています。

5と(の間には×が省略されています。

これらの約束事をうろ覚えにしていると勉強が先に進まないのでしっかり覚えることです。

同じように、2+3の式の数字各々に7をかけるときは7(2+3)と表します。

5(2+3)と7(2+3)をたしたものは、

2+3の式の数字各々に5と7をそれぞれかけることになりますが、

2×5+2×7+3×5+3×7と書き出すのは面倒なので

(2+3)(5+7)と表すことになっています。

即ち、

(2+3)(5+7)=2×5+2×7+3×5+3×7です。

2+3=5、5+7=12ですから、実際は5×12を計算すればいいのですが、

(a+b)(c+d)を計算するときはこの方法が生きてきます。

これを式を「展開する」といいます。

通分すべき問題を通分しないで解く

(a1)(a2)3(a1)(a2)+54

計算を通分で行うと計算が終わるまで分母を表示しないとならないので別の方法を紹介します。

まず、3と4の最小公倍数12を各項にかけます。

4(a1)(a2)3{(a1)(a2)+5}

=4(a1)(a2)3(a1)(a2)15

4(a1)(a2)3(a1)(a2)は同類項ですから、

=(a1)(a2)15

展開して、

=a23a+215

=a23a13

最初に12をかけたので、最後に12で割って答えにします。

a23a1312

展開問題 (x+y+z)(x+y+z)(x+yz)(xy+z)

(x+yz)(xy+z)+に変え、(xy+z)1をかけます。

カッコ内文字の順序を入れ替え、和と差の積(●+▲)(●-▲)の型に持ち込みます。

=(y+z+x)(y+zx)+(yz+x)(yzx)

=(y+z)2x2+(yz)2x2

yzの項は消えてしまうので、2乗項だけが残ります。

=2x2+2y2+2z2

二点を通る1次関数

(1,2)と(5,6)を通る直線は、

傾きは5162=1

x=1のときy=2ですからy=(x1)+2

また、x=5のときy=6ですから、y=(x5)+6とも表すことができます。

xyに値を代入して等式が成り立つような形に無理くりしてしまう…そんな感覚です。

そして、これらどちらもy=x+1になります。

一般に、

(a,b)(c,d)を通る直線の式は、y=dbca(xa)+bまたはy=bdac(xc)+dと表すことができます。

また、y=dbcax+Aとおき、(a,b)を代入すると、

A=dbcaa+bですから、

①はy=dbcaxdbcaa+b

すなわち、y=dbca(xa)+bとなります。

y=ax2 変化の割合

y=ax2でxの値がbからcに変化したときの変化の割合は

a(b+c)と表すことができます。

それはなぜかを説明します。

変化の割合はyxですから、

上のケースの場合は、ac2ab2cbです。

ac2ab2cb

分母をaで括って、

a(c2b2)cb

c2b2を因数分解して、

=a(cb)(c+b)cb

約分して、

=a(c+b)

数字が大きくなった時など、原理原則に立ち返りいちいちオーソドッククスに計算していたんでは余計に時間がかかったり、計算間違いにもなりかねません。

覚えおくといいと思います。

y=x2 2x3のときのyの値域(変域)を求めてください。

yの値域を求めることは、yの最小値と最大値を求めて最小値≦y≦最大値と表示することです。

y=x2は上に凸の放物線ですから、x=0でyは最小値0、x=3でyは最大値9をとります。

したがって答えは0≦y≦9です。

2x3の表示につられてかどうかはわかりませんが、4≦y≦9としていまう生徒さんが多いので気をつけましょう。